医療経営情報
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文書作成日:2025/07/31
医療法人1法人あたりの交際費等支出額の推移

今年4月に国税庁から発表された調査結果(※)などから、医療法人1法人あたりの交際費等支出額(以下、交際費等)の推移をみていきます。

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利益計上法人計は200万円台に

 上記調査結果などから、直近3年度分の医療法人のうち利益計上法人1法人あたり年間の交際費等をまとめると、下表のとおりです。

 利益計上法人の2023年度分をみると、利益計上法人計が208.2万円で200万円を超えました。2019年度以来のことです。3年分の平均は186.8万円となっています。

 資本金階級(以下、階級)別では、交際費等支出額のあった医療法人数が最も多い100万円以下が216.3万円で、利益計上法人計と同様に2019年度以来の200万円超えとなりました。その他、2,000万円超の階級になると交際費等の額が100万円以下の階級を超えるようになっています。

 多くの階級で前年度分より交際費等が増加しており、コロナ禍で減少していた交際費等がそれ以前の水準に戻りつつあることがうかがえます。

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欠損法人計も2年連続の増加に

 次に、欠損法人1法人あたり年間の交際費等をまとめると、下表のとおりです。

 2023年度分の欠損法人計は165.3万円で、利益計上法人と同様に前年度に続き増加しています。3年分の平均は142.6万円となりました。

 階級別では、5,000万円以下の階級は100万円台の金額で、5,000万円超の階級になると200万円を超えています。また、すべての階級で前年度分を上回りました。

 医療法人の交際費等は増加傾向にありますが、貴院の交際費等はいかがでしょうか。

(※)国税庁「会社標本調査
 内国普通法人(休業、清算中の法人や一般社団・財団法人及び特殊な法人を除く)を対象に、4月1日から翌年3月31日までの間に終了した調査対象法人の各事業年度について、翌年8月末現在でとりまとめたものです。ここでの交際費等支出額は、資本金階級別に集計された合計金額を法人数で除して求めた数字になります。

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